2017/08/31

フランクフルトのシュテーデル美術館訪問2


Ciao!

前回は、フランクフルトにあるシュテーデル美術館の古典コレクション(1800年までの絵画)を紹介していったね。

今回はモダンアートのフロアに降りて、19世紀絵画を見ていこう!



アクセスと開館時間は公式サイトでチェック!
シュテーデル美術館 公式サイト
9月30日からマティス展やってるよ!
フランクフルト中央駅から徒歩10~15分



19世紀というのは美術史にとって激動の時代。僕が活動してたルネサンス期から連綿と受け継がれてきた絵画のルールががらっと変わったのがこの時期なんだ。

だから、見どころが多くて150年でワンフロアなのかな?僕らの時代は、500年でワンフロアだったんだけどさ・・・。え?ぜんぜん拗ねてないよ。



まず入ってすぐの一番目立つところにデーンと掛けられていたのがティシュバインさんのこちらの絵。


ティシュバイン、カンパーニャのゲーテ

右隣の部屋にはシュピッツヴェーク作品もあるよ。


カール・シュピッツヴェーク、隠れ家の前の隠者

カール・シュピッツヴェーク、バラ愛好家

そして、この部屋にあった、なんだか既視感のある作品。


どこで見たんだっけ?と思い返したら、スカイリムっていう5年くらい前の名作ゲームの中でした(笑)


スカイリム、ウィンドヘルム市内
なんとなく似てない?構図の問題かな?

さらに進むと、19世紀絵画おなじみの顔ぶれは一通り見ることができたよ。


セザンヌ、風景・岩山の木のある小道
(英名にRocky mountainsってあったから、
一瞬ロッキー山脈かと思ったよ)

フィンセント・ファン・ゴッホ、ニューネンの農家


エドガー・ドガ、オーケストラの楽団員

オーギュスト・ルノワール、昼食のあと

クロード・モネ、昼食

このフロアは19世紀以降の作品のエリアだから、基本的には筆触が荒かったり、平面的だったりっていうモダンな作品が多いんだけど、そんななかで異彩を放っていた作品群がこちら。


ヨハン・ダヴィデ・パッサヴァント
聖家族とエリザベツ、幼少の洗礼者ヨハネ

ヨハン・ダヴィデ・パッサヴァント、カリタス

ヨハン・ダヴィデ・パッサヴァント
ローマの風景の前でベレーをかぶった自画像

完全にルネッサンス最盛期の様式で書かれた19世紀の作品。

この画風はナザレ派といって、19世紀初頭にドイツで興った古典回帰の流れなんだ。

復古という意味では新古典主義の方が主流だったんだけど、新古典主義が「故きを温ね、新しきを知る」っていうスタンスなのに対して、ナザレ派はイタリア・ルネッサンスの忠実な再現を試みたんだ。

三番目の作品に既視感を感じた方はするどい!



これはもう完全に僕の絵にインスパイアされてるでしょ!?


左:ヨハン・ダヴィデ・パッサヴァントの自画像 1818
右:僕の自画像 1506

さらに地下フロアには、1945年以降の現代アートのスペースもかなり広くとってあるんだけど・・・僕は正直、現代アートってちょっと苦手なんだけどね。

あ、ポップアートとかストリートアートは結構好きなんだよ♪

だから作品紹介も前にこのブログで紹介したこともあるアンディー・ウォーホルさんの一点だけ(笑)


アンディ・ウォーホル、ゲーテ

この作品に既視感を感じた方は・・・って、しつこい?

もうお分かりだと思うけど、一番最初に紹介したティシュバインさんの作品からゲーテの顔部分を切り取った作品だね。


顔だけ切り取られるとイタリアのカンパーニャ人ではなく、
アメリカのカウボーイに見えなくもない

さて、美術史700年の歴史を巡るシュテーデル訪問記はこれでおしまい。楽しんでもらえたかな?

それでは、またね。Ciao!


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